深遠なテーマと独特な語り口
カート・ヴォネガット・ジュニアという作家の代表的な作品で、必ずと言って良いほど挙げられる作品が、この『タイタンの妖女』です
彼一流のコミカルで独特な語り口と、そのテーマの深さにひと時不思議の国に迷い込んだような感覚を味わえます
kindleの本の概要を引用します
時空を超えたあらゆる時と場所に波動現象として存在する、ウィンストン・ナイルズ・ラムファードは、神のような力を使って、さまざまな計画を実行し、人類を導いていた。その計画で操られる最大の受難者が、全米一の大富豪マラカイ・コンスタントだった。富も記憶も奪われ、地球から火星、水星へと太陽系を流浪させられるコンスタントの行く末と、人類の究極の運命とは? 巨匠がシニカルかつユーモラスに描いた感動作。
以前は文庫で、今回はオーディオブックで
私は、以前ディーン・クーンツの『 ベストセラー小説の書き方』にハマっていた頃に、そこで紹介されていたこの『 タイタンの妖女』を読んだことがありました
有り難いことに、当時は別段探し回らなくても少し大きな本屋に行くと、この本が見つかったので、すぐに読むことが出来ました
今回、この本を再読したのは最近Audibleでオーディオブックを聴くことにハマっているからです
特に運転中はラジオ代わりに流して聴いています
このごろは、Audibleで最近のSFやミステリーは勿論、海外の昔のSF(ヴォネガット以外にもフィリップ・K・ディック、レイ・ブラッドベリなど)がたくさん聴けるようです
懐かしさも相まって、もう一度ヴォネガットの“ 声”に耳を傾けてみようと思いました
レトロフューチャー感も否めないSFだが、面白さはピカ一だと思う
一読者に過ぎない私には、SFについて深い考察は書けないと思います
技術面などでは携帯電話すら存在しない時代の作品ですので、
ですが、今聴いてもその面白さは古びていないし、楽しく聴いていられる作品でした
朗読の方の優しい喋り方も、この作品には合っていたのだと思います
Audibleでカート・ヴォネガット・ジュニア, 浅倉 久志のタイタンの妖女を聴こう。
もし、読んだり聴いたりする時間は取れないけれど、内容が気になるという方には、以下の参考サイトをおすすめいたします
(爆笑問題の太田光氏が大好きな作品というだけでも、もしかしたら十分なのかもしれませんが)