介護福祉士『ルドルフ』のつれづれブログ

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【介護】高齢者の食事の考え方 好きなものを食べるか?我慢して長生きするか?

高齢者の食べ物についての考え方

お年を召してくると、歯が弱くなって入れ歯になったり、飲み込みが悪くなることが増えますよね?

もちろん、普通に歯も揃っていてがつがつ健啖な方も多いですが、

人によっては、飲み物にトロミをつけてゼリー状にする必要に迫られて、飲んでるのか食べてるのか分からないような状態になることもあります

とかく、高齢になると食事が不自由になりがちです

そういうとき、おおよそ2つの考え方ができると思います

考え方1.老い先短いのだから好きなものを食べていい?

年をとって、いろんなことに無関心になる方も多いですが、食事は楽しみにされている方が多いと思います

「 食事、風呂、睡眠は誰もが生活の中で楽しみにしているんだよ」と、新人の頃、先輩の介護士の方に教えてもらったのを思い出します

実際、私も介護の仕事をしていると、日がなジッとされて何にも興味を示さない方が、食事の時間には生き生きされている姿をよく見ます

身体の自由が効かず、生活の中で楽しみが見いだせない方にとって、美味しい食事は人生の楽しみに大きなウエイトを占めているのでしょう

だから、もう老い先も短いのだから好きなものを好きなだけ食べたい・提供したいというのは、私も共感できる考え方だと思っています

考え方2.長生きする(周りに迷惑かけない)ために好きなものを我慢する?

逆に、もう老い先が短いからこそ、立つ鳥跡を濁さず、できるだけ人に迷惑を掛けたくないと思う方も、多いようです

実際、好きなものを食べた結果、盛大にむせて慌てて背中を叩くこともあります

ですが、その程度ならまだ大したことはないのです

もっとひどくなると、気付かないうちに食べ物が食道ではなく気道から肺に入って( 誤嚥して)最終的に肺炎になったり、

食べ物を喉につまらせて救急搬送されることもままあります

辛いことですが、そのまま亡くなってしまうことも少なくありません

介護士や看護師の中には、心配のあまり食事に神経質になってしまう人も結構いるのです

そういう気持ちも、私には痛いほど分かります

だから、固形の美味しい食事を我慢して、あらかじめミジン切りにしたもの、トロミをつけたもの、ミキサーにかけたものを食べる・提供するのも仕方ない

そういう考え方もあるのです

おしまいに

この考え方の違いに、明確にこれが正しいという結論は、あるのでしょうか?

皆さんはどう思われますか?

少なくとも、私には答えが出せないように思っています

介護者と被介護者の立場によっても違いますし、

長生きしたい・してほしい、迷惑を掛けたくない・かけられたくない、自身の思う通りに生きたい・生きてほしい、そういう考え方の違いもあります

分かっているのは、私も、私がお手伝いしている高齢者の方々も、これを読んでくれている皆さんも、精一杯に自分の人生を生きているということだけです

その精一杯に応えられるように、ケース・バイ・ケースで、最善を選べるケアができれば良いと思っています