認知症高齢者の介護にはコミュニケーションが重要
認知症の方とのコミュニケーションは、介護を行っていく上でとても重要です
今回は介護士としての視点から、認知症の高齢者とどのようにコミュニケーションを取っていくべきかを紹介したいと思います
認知症とは何か?
認知症は、脳の機能が徐々に衰えることによって記憶力、思考力、判断力、言語能力などが低下し、日常生活に支障を来す症状の総称です
認知症の原因は様々で、アルツハイマー病が最も一般的ですが、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などもあります
認知症の症状は、初期段階での物忘れや迷子、中期には言語能力の低下や判断力の低下、そして進行すると自己管理能力が低下し、日常生活が自立できなくなることがあります
症状の進行は個人差が大きく、発症する年齢や進行速度にも差があります
現在、認知症の根本的な治療法は確立されていませんが、症状の進行を遅らせる治療や、生活の質を向上させるためのサポートがあります
また、家族や社会全体でサポートすることが重要です
認知症患者とその家族に対する理解と支援が、患者の生活の質を維持するためには不可欠です
尊敬の念を込めたコミュニケーション
認知症の高齢者とコミュニケーションを取る際は、彼らを人生の先輩として尊重し、その経験と知識を尊敬する姿勢が重要です
話を聞き、彼らの言葉に耳を傾け、過去の経験に敬意を表しましょう
声のトーン、言葉選び、そしてそのタイミングが、相手の尊厳を支えることにつながります
実践的アプローチとテクニック
心構えは上記の通りですが、
では一体、具体的にはどのようなアプローチで、どのようなテクニックを使っていくべきでしょうか
繰り返しと確認
何度も繰り返し、彼らの理解を助けるよう努めます
その際はゆっくり、はっきりとした口調で威圧的にならないように気をつけるようにします
目を見て話す
視覚的な接触を保ちながら、信頼関係を築きます
この時も上から見下ろすような視点は取らず、目線の高さを合わせるように努めます
感情の共有
感情を言葉にすることで、彼らの気持ちを理解し、共感を示すことができます
もし感情的に受け入れられない場合も、強い拒否や拒絶は極力避けた方が無難でしょう
もし、同意できない場合でも、「そうですね」などの曖昧さで否定を回避した方が良いと思われます
日常での小さな工夫
日常生活において、高齢者の好きな音楽を一緒に聴いたり、昔の写真を共に見るなど、同じ時間を過ごすように心掛けましょう
感情的な結びつきが促進され、高齢者の活力が高まりやすくなるはずです
これらの活動を通じて、彼らの人生経験に敬意を示し、コミュニケーションを深めることができます。
介護者としての基本的な姿勢
認知症の高齢者と接する際には、忍耐強く、その人たちの人生経験に敬意を払うことが基本の姿勢と言えるでしょう
また、介護者自身がストレスを感じることなく、必要な介護を続けるためにセルフケアも重要です
おしまいに
認知症高齢者とのコミュニケーションについては、おおよそ一般的には上記の通りですが、やはり一人一人、ケース・バイ・ケースである場合がほとんどだと思います
ある方には上手くいったやり方でも、他の方には逆効果だったなんてことはざらにあることです
まずは認知症の方一人一人に向き合って、どんな方なのかを知っておくことを心掛けるべきでしょう
かく言う私自身も学びの多い日々であり、まだまだ理解し切れないことも多くあります
それはほとんど永遠の課題のようなものであり、だからこそやり甲斐があるのだろうと思っています
私もこれからも頑張って行きたいです