夜勤専従の介護士として、外国人留学生が入社した
先月から、我が社に外国人留学生がパート勤務で入社しました
しかも、夜勤専従の介護士としてです
聞くと、他の事業所で働いた経験などはないそう
それでいきなり夜勤専従で大丈夫なのかと、少し心配になりました
なにせ、夜勤はとにかく時間が長く、その間は基本ひとりで対応しなければならないからです
しかし、研修で何度か一緒に夜勤に入ると、留学生さんの真面目さや頭の良さに驚かされました
今回はそのことについて書きたいと思います
平易な言葉で説明することの難しさ
留学生さんと一緒にお仕事をするようになって、一番頭を痛めたのは専門用語をどうやって簡単な言葉で伝えるかということでした
専門用語だけでなく、日常的に使っている言葉でも伝わらないこともありました
郷に入っては郷に従えと、
日本にいるなら日本語をもっと勉強しろと、
そう言うのは現実的ではないですし、そもそも見当外れです
彼らは「それ」を勉強するために来日しているのです
それに、実際に目の前に教えなければいけない相手がいるのです
ぐずぐず文句をいう余裕もありません
無い頭を働かせて、できるだけ簡単な言葉や言い方を探し、日本語で難しい場合は身振り手振りやカタカナ英語も利用してコミュニケーションを図りました
本当に、平易な言葉で伝えることのなんと難しいことでしょう!
首尾よく適切な言葉を見つけられれば良い方で
大体はうんうん頭を痛めてばかり
己の物事に対する理解の浅さが身に沁みました
こっちがおろおろしていると、
留学生さんの方からいろんな日本語で探りを入れてくるほどです
生まれも育ちも日本人なはずの自分より、余程言葉巧みでした
凄まじいやる気と頭の良さ
当たり前ですが、留学生さんは頭が良いです
むしろ、頭が良いから留学できるのですから、我ながら考慮に価しない愚考です
聞くと、我が社に来た留学生さんは去年の5月ぐらいに日本語を覚え始めたらしいです(?!)
そこから、一年足らずでカタコトながら日本語を駆使していたのです(?!!)
勉強に対する意欲が違いすぎます
その上、留学生さんのやる気は天井知らずでした
例えば
- 分からないことがあれば、何でも躊躇なくどしどし質問してきます
- 覚えにくい日本語があればそれが世間でどれだけありふれた言葉だろうがメモします
- 日本人以上に気持ちよくハイ!ハイ!と返事が返ってきます
などなど
気持ちが良いほどのやる気です
自然、教える方も身が入ります
日本語の読み書きはイマイチでしたが、それでも仕事はしっかり覚えてくれました
おしまいに
この出来事で、私は自分の認識が如何に甘いものだったかを知りました
人間の、努力と根性とやる気の力についてです
昨今、何かを始めようとしたら私達は如何に楽をして、効率よく、最大限の効果で実現しようかと、考えがちです
一見、賢いように見えるこの考えですが、ひっくり返して見れば、
ただ単に苦労したくない、
頑張りたくない、
良い思いだけしたい
という堕落した思考なのではないか、と感じませんか?
大袈裟かもしれませんが、私自身と留学生さんを引き比べるとそう思ってしまうのです
別に、何が何でも苦労しろと言うわけではないのでしょうが、
あまり効率や対費用効果に溺れると、一番大事な目的や結果を見失うかも知れない
今回のことで、私は強くそう感じています